ねこ探検家ベッチー

ロン毛の探検家、ベッチー。通称「ベッチー」。BBともいわれる。ちんちばぺるちゃ猫。

ぜんかいっぱん

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わしは、ねこ探検家ベッチー。通称「ベッチー」。
ちまきでは「ベッチー」でとおっている。
本名は「ベッチー」。
おんとし1さい。ぴちゃぴちゃのギャル。
わしの家族は「しいかあさん」と「みいかあさん」と犬探偵の「ゾーイ」と後輩猫の「あめ」。
 
 
 
わしは探検家

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さいきんふと思い出したことがある。
猫なのに。思い出した。
それは、わし、探検家だった。
ぴちゃぴちゃのギャルであると同時に、探検家だった。
探検ね、しているのよ、ちゃんと。しているのに、それが探検であることを忘れていた。
どんな探検をしているのかというと、ずばり「とつげき、自宅の晩ごはん」。
わしのね、うちには人間がご飯を作る「チッキン」という場所がある。
そこは水や火が出る魔法の場所。
人間の「しいかあさん」と「みいかあさん」がそれぞれ使っている。
「みいかあさん」がいるときの匂いと「しいかあさん」がいるときの匂いはまるでちがう。
どっちかというと「しいかあさん」のほうがおいしそうな匂い。
魚とか肉の匂いがするから。
「みいかあさん」がいるときは、バターの匂いがする。
 

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キッチンにのぼれるのは、猫ではわしだけ。
子分猫「あめ」はのぼれない。
犬探偵ゾーイは、登れてもソファーなので、もちのロンドンでチッキンにはのぼられない。
わしだけの特権。
しかし敵(みいかあさんとしいかあさん)もあなどれず、わしが登ることを想定して、お皿や鍋をきれーに洗っている。
それでもときどき、レトロトごはん(元気じゃない犬探偵ゾーイは、やわっかいご飯を食べていて、それは「レトロト」と呼ばれている)の空き箱があって、そこにちょいちょいレトロトごはんが残っている。
ちょいちょいといっても、わしのボデーの大きさから言って、人間で言うところのスナック菓子ていどにはボリュームがある。
けっこう味わえる量がある。ゆうがな気持ちでひとりの食事をできる場所、それが人間のキッチン。わしの特等席。
 
しかし最近、わしのチッキン来店が、みいかあさんにバレる。
なぜか?カメラか?
 
 
みいかあさんの推理 

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みいかあさんは、寝ているとき、もげそうなほど鼻をこするくせがある。変。
にもかかわらず、なかなかするどい。
はなこすりのくせにするどい。
わしは、人間がいないときをみはからって、チッキンで食事をしているのに、あとになって、
「ベッチーがキッチンに登っている!」とみぬいてくる。
そして「しいかあさん」にちくるのである。
わしは、それをぜんぶ子分猫あめのせいにしている。
しかし、みいかあさんは、かたくなだ。
「これは、まちがいなくベッチーの犯行です」
 
 
 
わしのしったい

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はなしをよくきいてみるとみいかあさんの推理はこうだった。
 
みいかあさん
「現場は、わたしたち人間がいないときに行われています。
複数回同様の手口であるため、ホシ(わし)は計画的に犯行を行っていると思われます。
しかし犯人の手がかりは、とても簡単なところにありました。
ここ(床)をみてください。足跡があります。水で濡れた犯人の足跡です。
犯人は、キッチンのシンクに降り立ち、そこでぴちゃぴちゃとご飯を食べたようです。
そのさい、足がシンクに溜まった水に濡れています。
そのまま、床に飛び降りたため、床には犯人の足跡が残ってしまったというわけです」
 
こう話したみいかあさんは、おもむろに部屋にいる全員を見回した。(ごくり)
 
みいかあさん
「これから、全員の手足を触って確認したいと思います。まずはベッチーから……」
 
ここでわしは逃げ出したのだけれど、捕まり、わしの足が濡れていることを確認され、逮捕された。
前科一犯になった(実際は4回なのに)。
 
 
なぞはせかいにちみちみている。1つずつときあかしていこう。
探検家ベッチーことベッチーでした。
BB