はやぐい王
わしは、ねこ探検家ベッチー。通称「ベッチー」。
ちまきでは「ベッチー」でとおっている。
本名は「ベッチー」。
おんとし1さい。ぴちゃぴちゃのギャル。
わしの家族は「しいかあさん」と「みいかあさん」と犬探偵の「ゾーイ」と後輩猫の「あめ」。
うんこのなかま、風
きょうもうんこのなかま「風」がすごく吹いている。
窓がガタガタ、壁がガタガタ、奥歯がガタガタいってうるさい。
うるさいのだけれど、だんだんきにならなくなる。
そのへんは、掃除機と大違い。
掃除機はいつまでもうるさい。公害だと思う、掃除機。
人間のメスのほう「みいかあさん」は、掃除機が好きで、よく鳴らしている。
ヘビメタの一種かもしれない。
だとしたら、みいかあさんは「ヘビメタメス」ということになる。
じゃあオスの人間の「しいかあさん」はなんだろう?
筋トレをするとき「ふんふん」と鼻息がうるさいのが、「しいかあさん」。
鼻息といえば、加湿器。
ずっとぷしゅーーーっていっている。
だから「しいかあさん」は、「加湿器オス」だ。
いまいちつまらない。わすれよ。
ポン・プルクワによる『猫の教科書』ねこのこころえ4
ひさびさに、わしの別荘「人間のベッドの下」荘をたずねてみた。
そうじはしっかりされていて、ホコリはない。
みいかあさんは、掃除好きで助かる。
でも、へんなものがひとつあった。本だ。
こんな本をおいておいたつもりはない。
アマゾンの置き配か。
そういえば、銀のさらを頼んだ気がする。
でもあれ、夢かも。おそるおそる本を開いてみる。
開いてみると、ポン・プルクワという猫が書いた『猫の教科書』というものだった。
なんだろう、これ。カルトっぽい……。
おもいだした。
これ、屋根裏で発見した、先代の猫の書いた飼い猫のための本だった。
たしか。ポン・プルクワというのが先代の猫。
そのむすこに「カント」という雄猫もいた。
この写真がふたりのわかしりりころの写真。
ひさしぶりに読んでみた。
ねこのこころえ4「誰よりもはやく喰うべし」
PP「猫たるもの、ごはんは矢の如くはやく食べるべし。
さもなくば、奪われる。この世は、寂聴教職。
のんびり食べていると他の犬猫人間に奪われる。
奪われたくなければ、誰よりも先に食べ尽くすべし。
そして、まだ食べているやつがいたら、そいつのごはんを奪うべし。
あたしら猫は貯金ができない。しかし貯金に近いことができる。
それはデブ。太ると栄養を蓄えられる。
動きが鈍くならない程度に太るべし。
太るためにも、速く食べるべし。奪うべし。
デブは強者のあかり。」
なるほど。はやく喰うべし、と。
そういえば、わしもときどき子分猫の「あめ」にごはんを奪われそうになる。
これじゃあ、生き延びれない。
「寂聴教職」の意味はわからないけれど、語感から言ってたぶん「弱肉強食」。
わしは、生き延びたい。
わしのくちは上品で小さいので食べるのが遅い。
これを訓練して、速く食べられるようにすべきだろう。
はやくなったら、「あめ」ついで犬探偵ゾーイはかわいそうなんで飛ばして、人間の食べものを奪うのだ。
はやべんとっくん
はやく食べる特訓をはじめた。
まずはあまりかまずに飲み込むようにした。
これでかなりはやくなった。
あとは口を大きくあける特訓をした。
あくびを1日10回して口を大きくしようとしている。
順調に行けば、わしが一番はやく食べられるようになるはずだ。
はやぐい王にわしはなる。
なぞはせかいにちみちみている。1つずつときあかしていこう。
探検家ベッチーことベッチーでした。
BB