ひっこしかくめい
わしは、ベッチー。通称「ベッチー」。
ちまきでは「ベッチー」でとおってる。本名は「ベッチー」。
おんとし1さい。ぴちゃぴちゃのギャル。
わしは探検家。
スガシカオのプロゴレスがつねにながれつづけるような日々をおくっている。
生まれついての探検家なので、つねに探検している。
探検家じんぜいいちばんのじけんは、「ひっこしかくめい」だ。
ときは2020ねん11がつ25にち。
わしのせかいががらりとかわるかくめいがおこったひ。
うまれたてのわしは、せかいがかわるなんてきいたことがなかった。
っていうかなにもきいたことがなかった。
ないのにじけんがおこった。
わしは、しぶやという世界におちついたとところだった。
それまではりょうにすんでいた。どうきゅうせいがいっぱいのりょう。
そこでごはんをたべたり、じゃれたり、ねたりしてすごしていた。
そうしていたら、しぶやにいくことになった。
しぶやでは、「みいかあさん」と「しいかあさん」と探偵イヌ「ゾーイ」がいたし、いまもいる。
このひとたちと毎日すごすことにおちついた。
これを「かぞく」という。
「かぞく」は、だいたいいっしょにいる。
ねるのもいっしょ。ごはんもいっしょ系。トイレはべつ。
わしは、すこしずつ探検して、じぶんのトイレをしり、ねどこをしり、ゾーイをなぐるとひとがさわぐことをしった。
ひとはかわっていて、とくに「しいかあさん」は、いっかしょにずっとたっていることがおおい。
きもい。おきているのに、たっているのに、うごかない。
「だいじょうぶですかー」ってこえをかけてもうごかない。
あれ、なにしているんだろう。
さて、そうやって探検している日々をすごしていたのに、とくぜつ「ひっこしかくめい」がおきる。
せいてんのへきれきというやつだ。
いまおもえば、まえぶれはあった。
せかい(「うち」のほう。しぶやには「そと」のせかいはなかった)にハコがふえはじめた。
ねておきるとハコがふえていた。
きせつのかわりめ?かとおもった。
「さむくなるとハコがふえるわよねー」ってぐあいのはなしだとおもっていた。
「あら? おくさんのおたくも?」
「そうなのー、もうハコでいっぱいよー」
「しかたないわね、そんなきせつだから」と。
こういうかいわがやられているとおもっていた。
ちがった。これは「ひっこしかくめい」のまえぶれだった。
ふうけいが、まいにちかわり、あったもものがきえ、ハコがふえる。
ハコがけしきをたべているせいかとおもったら、みていたら、「みいかあさん」と「しいかあさん」が、はこにけしきをたべさえていた。
そして「ひっこしかくめい」がおこる。
きがつくとわしは、「2かいつき」のせかい「カマクラ」にいた。
かくめいご
かくめいがおこったあとは、せかいはふたつにわかれた。
はじめにかみは「うち」と「そと」をそうぞうされた…
というわけだ。うちはにかいだて。
そとは、むしがいっぱいでかぜがふく。
そういうせかいになった。
わしは、このかくめいで「せかいはかわることがある」ということをしった。
これからもかくめいがおきたら、うちとそといがいのせかいもふえるかもしれないし、へるかもしれない。
にかいだてからよんかいだてにかわるかもしれない。
わからないからかんがえない。ほっとく。
とにかく、せかいカマクラは、にかいだてでそとがある。
あとしずか。せかいカマクラはね、ごうおんがしない。
むしのおとがいっぱいして、かぜがふく。
そんなわけで、わしは、カマクラせかいのたんけんをはじめたのだったのよ。
なぞとはっけんは、まだまだいっぱいあるので、これからどしどし、しょうかいしていく。
つうしょう「ベッチー」こと、ベッチーがおおくりしました。
BB