てきの名は。
わしは、ベッチー。通称「ベッチー」。
ちまきでは「ベッチー」でとおってる。
本名は「ベッチー」。おんとし1さい。
ぴちゃぴちゃのギャル。そして稀代の探検家。
わしには、家族がいて、ひとが2つと犬がひとつ。
犬は、犬探偵ゾーイ。
ひとは、「みいかあさん」と「しいかあさん」。
みーかあさんは、メスで、しーかあさんはオス。
てきのようす
てきは、わかい猫。わたしよりだいぶわかそう。
わがやにしんにゅうしてから5日ほどたった。
そのあいだ、わしは、いっすいもしていない。
あまりのすいみんぶそくに、めのしたには、クマだけでなく、イノシシ、シカ、ウマまでできている。
ちょっとした牧場かんがある。
もうすこししたら、カピバラもできそう。
てきは、がんじょうでせまい城をもっている。
そこにはいってとびらをしめていたり、城からでて、1かいをかけまわったりしている。
うごきがはやい。はやくてきもい。
「みいかあさん」と「しいかあさん」は、このてきとのかかわりをあまりもっていない。
ほっとかれている。いることにきづいていないのか。
いや、ごはんはあげている。
しろのなかで、てきがごはんをたべている。
わたしとはべつのカリカリをたべている。
たぶん、わたしのカリカリのほうがおいしい。
てきのなまえ
これのてきについて、「みいかあさん」は、「あくび」とよんでいた。
「しいかあさん」は、「あさ」とか「ねこ」とよんでいる。
ひとつではなく、いっぱいろいろななまえをもっているのか。
むしろもっていないのか、探検家としては、みきわめたいところ。
なんどか日がのぼって、おりて、けっちゃくがついたのか。
「みいかあさん」と「しいかあさん」が、こえたかだかに
「あめ、がいいな。あめにしよう」
と言い合って、わらっていた。
わらうというのは、ひととくゆうのうごきで、へんななきごえをだして、口をあけるこうい。
どうも、これは、わしら猫が、ゆかにごろりんこしたり、くびのうしろをあいてになすりつけるこうどうににているようだ。
「だいじょぶ、へいわ」というサインというわけである。
なにがへいわだ。
というわけで、てきの名は、「あめ」にきまったようだ。
そとのせかいの、ときどきみずがおちてくるてんきを「あめ」というのだそうだ。
まったくにょ。
さいなんきわまりない。「あめ」。
しりょうによると、このようにてきの「あめ」は、「しいかあさん」のうえでねていた。
わしは、ひとのうえにねるのはすきではないので、こういうことをしない。
しないからといって、てきがやっていいわけではない。
「むかつきポイント」×1にょ。
このひもは、わしのおもちゃである。
ちゃんとなまえもかいていある(だえきで)。
なのに、「みいかあさん」は、わしのこのおもちゃで、「あめ」とあそんでいた。
「むかつきポイント」ごうけい2。
とっくん
わしのはらはきまった。
「ヤるか、ヤラれるか」にょである。
わしのほうが、いろいろないみで、すぐれていることはわかっているが、まんがいちのことある。
それに「あめ」は、すばやい。
「ナポレオンか?」というくらいすばやい。
というわけで、たたかいになったら、あっとうてきしょうりをかくとくできるように、わしは、じかんの1000%をとっくんにつかうことにした。
トレーナーは、「しいかあさん」である。
キックボクシングをならっていたらしく、とりあえずトレーナーをいらいした。
とっくんのメヌーは、ハードだ。
ひもあそび、せんぼんノック。
ベッドやまののぼりおり×1まんかい。
これをひびおこなう。
わしのいどうスピードは、かくだんにあがり、ざんぞうができるほどになった。
わんりょくは、テーブルをまっぷたつにするほどつよくなった。
ジャンプ力は、いちどジャンプするとちゃくちするまでのあいだ、ひとねむりできるほどまでたかまった。たいりょくやわんりょくだけでなく、わざもみにつけた。
あいきどう、からて、むえたい、あらゆるひとのかくとうぎを猫のからだにアレンジしたものをみにつけた。
きゅうけいじかんは、ひたすらジャッキー・チェンのどうがをみた。
おかげで、ちょっとおっちょこちょいにまでなった。
グラップラー刃牙もよんでいる。
いつでもヤれる。
犬探偵のうらぎり
犬探偵ゾーイが、なんとなく「あめ」となかよくなっているきがする。
ふたたびうらぎられたきぶん。
もうてきがだれだかわからない。
『24』でもみているきぶんにょ。
しかし、わしはもうただの探検家ではない。
グラップラーけん探検家ベッチーにょ。
探検もできるし、たたかえる。
ちかかくとうぎじょうに、よばれてもおかしくないほどつよくなった。
ごんぐがなったら、ヤる。
「ベッチー」こと、ベッチーがおおくりしました。
BB